近年大切な家族であるペットが亡くなったとき、都市圏を中心にペット葬儀をあげられる方が増加傾向にあります。ペットの葬儀に招かれた場合、どのような服装で参列すればよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?ペットを飼われている方は多くとも、葬儀となると参列経験がない方も多く、喪服で参加すべきなのか、私服なのか…装飾品や髪形でお困りの方も多いかもしれません。
今回は、現代のペット葬儀に関する考え方の移り変わりや、シーン別の服装、また、葬儀に参列をする際の持ち物についてもご紹介いたします。
「葬儀で供養してあげたい」現代ではどう捉えられている?
現在ペットを飼っている方の多くが、ペットを家族と同じように愛し、大切にしています。どんな飼い主にとっても愛するペットを失うのは悲しいことです。そのため、お別れのときには人間と同じように供養してあげようと、ペット葬儀をおこなう方が近年増加傾向にあります。
しかし、いざ愛するペットの葬儀となると、すぐに気持ちを整理するのも難しく、わからないことも多いためにお困りの方もいらっしゃるでしょう。
では、ペット葬儀では、どのような服装をすればよいのでしょうか?普段着でよいと考える方もいれば、家族と同じように愛していたペットの葬儀には、通常の葬儀のように喪服で参列したいと考える方もいるでしょう。考えはひとによってそれぞれ。しかし、葬儀に招かれたときなど、状況によってはある程度のマナーが必要になることがあります。
考え方は人それぞれですが、葬儀に招かれたときなど、状況によってはある程度のマナーが必要になることがあります。
「自分のペットの葬儀にはなにを着ていけばよいのだろう」「知り合いのペット葬儀にはじめて招かれたけれどなにか大切なマナーはあるのかな」そんな疑問を持つ方は、「なぜ葬儀をするのか」について考えてみましょう。
ペット葬儀での服装は場所別【移動火葬車or火葬場】
日本での人間の葬儀といえば火葬場で喪服を着ておこなうことがほとんどですが、ペット葬儀にはいくつかの選択肢があります。
たとえば、人間と同じような方法でお見送りするために、寺院やペット霊園の火葬場が利用されます。ほかには、簡易的な葬儀をするのに最適だとして、移動火葬車を使う方もいます。
それぞれの方法では、服装への配慮が多少異なります。移動火葬車と火葬場の場合の違いを見てきましょう。
移動火葬車なら好きな格好で
移動火葬車は自宅の近くまで来て、その場で火葬してくれる便利な葬儀方法です。忙しいため葬儀場での葬儀が難しい方や、家族の予定が合わず簡単に葬儀をおこないたいときに便利な方法として人気を集めていますが、移動火葬車には、「服装を自由に選べる」というメリットもあります。
移動火葬車でおこなう葬儀は、ほとんどの場合簡単な火葬です。手軽におこないたいという考えならば、普段着のままでももちろん問題ありません。また、火葬車での簡単な方法だけれど、せめて服装だけでもきちんと整えてペットを見送ってあげたいと思う場合には、喪服を着るのもよいでしょう。
移動火葬車は自由度の高い葬儀方法です。飼い主の考えにあった服装で、自由な形で大切なペットをお見送りしてあげましょう。
ペット専用の火葬場でおこなう葬儀に参加するときの服装は?
ペット霊園やペット斎場には火葬場があります。これらの場所での葬儀方法は、個別葬や合同葬などがあります。場合によっては告別式や通夜など人間同様の流れで葬儀が進むこともあります。
大切なペットとのお別れは突然訪れるものです。そのため、飼い主も参列者も、服の用意がないということは少なくありません。
ペット専用の火葬場の場合、移動火葬車と同様に普段着でも構いませんが、喪主・参列者共にあまり色彩の派手な服や露出の多い服は避けた方がよいです。ペット霊園や斎場に併設されていることが多いので、ほかのペットの供養で来られている方もいます。そのため、あまり派手な服装だと目立ってしまうほか、ひんしゅくを買ってしまう可能性があります。
宗教者をお招きして葬儀や火葬をおこなうのであれば礼服、もしくは黒色の服を着用しておくようにしましょう。
人間の火葬場と併設されている場所に適した服装
ペット霊園や火葬場では、人間の火葬をおこなう施設にペット用の火葬炉が併設されていることがあります。
この場合、喪服の方が過ごしやすいかもしれません。
ペット用の火葬炉が人間用の火葬炉と併設されている斎場には、ペット葬儀に参列する方々だけでなく、故人のお葬式に参列している方もいらっしゃいます。その場合、喪服を着ている方が圧倒的に多い状況になるかもしれません。
ペット葬儀では明確な服装の規定はないため服装についてとがめられることはめったにないと思いますが、葬儀の参列者のなかには、葬儀のマナーに厳しく、喪服を着ないで斎場内を歩いている人を快く思わない方もいらっしゃるかもしれません。
斎場のなかにいる人を不快にさせないような服装をするならば、喪服を着るのがおすすめです。ご自身も、喪服を着ていった方が多くの方が黒い服を着ているなかでも浮いてしまう心配がなく、ずいぶんとすごしやすく感じられるでしょう。
周りの人の想いを考え、場所に合った服装をするのが適切といえそうです。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
知人のペット葬儀にいくときに適した服装
知人のペットが亡くなったとき、葬儀に招かれることがあります。そのような場合、どのような服装で参列するのがベストでしょうか?
考え方は参列者によってそれぞれです。「大切なお友達のペットは喪服をきてきちんと見送ってあげたい」と考えるならば、喪服を身につけるのがよいでしょう。しかし、「わざわざペット葬儀のために喪服を着るのも…」という方もいらっしゃると思います。
わざわざ喪服を着ていくのは抵抗があるという方は、少しだけ服装を工夫して、ペットを亡くした方への気遣いをするとよいでしょう。
黒を基調にコーディネートする
ペット葬儀では喪服を着なければならない決まりはなく、普段の服装で参列することももちろん可能です。しかしその場合、参列者として喪主であるペットのご家族に配慮することも大切です。
ペット葬儀にきちんとした喪服を着ていくのは抵抗があっても、黒をベースにした私服ならば着やすいです。黒のワンピースや黒のパンツを身につけたり、黒のストッキングをはいたりすれば、喪服を着ている方と一緒にいても目立ちすることがなく、行き帰りに町を歩いていても服装が気になりません。
できれば避けたほうがいい服装
知り合いのペットの葬儀に招かれたということは、自分以外の人が葬儀に参加していて、参加者それぞれに葬儀に対する自分なりの考えがあるということです。招いてくれた知人やほかの方に対して失礼な服装にならないか不安なら、人としての最低限のマナーに気をつけると安心です。
- 目立たない落ち着いた服装
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一般的な葬儀ほどきっちりっとした喪服を着用しなくてもよいですが、黒を基調とした服装を選ぶと無難です。派手な格好をしないというだけでも、喪主やほかの参列者へ心遣いを示すことができます。喪服を着るのはなんだか気が引ける場合でも、派手な服装はできるだけ避けましょう。露出が多いのもあまりよろしくありません。服を着用した際、透ける素材でないかどうか確認する必要があります。
- 派手なアクセサリーは身につけない
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おおきなピアスやネックレスは外し、着用しないようにします。鞄や靴に装飾品がついている場合は取り外すか、ついていないものを選ぶようにしましょう。
動物の皮を使用したファーやマフラーなどは避けた方がよいです。殺生を思い浮かばせるものなので、極力持参しないように心がけましょう。 - お化粧はナチュラルに
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女性なら、お化粧にも気をつける必要があります。あまり派手目なメイクをおこなってしまうと、参列者や喪主に不快感を与えてしまうかもしれません。ほかの方への配慮を行い、ナチュラルメイクを心がけましょう。
髪形や髪の毛の色も派手にしすぎないようにします。ロングの方はそのままにせず、後で簡単にひとまとめにしておくとよいでしょう。
もしどうしてもなにを着ていけばいいか分からないなら、どんな服装で行けばよいのかを知人に直接聞いておくと安心です。
知っておいたほうがいい【当日のペット葬儀参列マナー】
厳格なしきたりや葬儀の形式がないペット葬儀ですが、参列する際に気をつけるとよいマナーがいくつかあります。たとえば、葬儀で必要な持ちものや持っていくと喜んでもらえるもの。人間の葬儀では持っていくのが常識なものを持っていくとペットの葬儀でも役立ちます。なにを持参すればよいのかを確認し、服装以外も完璧の状態で参列しましょう。
参列時にあると便利な持ちもの
- 数珠
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ペットの葬儀は人の葬儀と異なり、明確なマナーはありませんが、宗教者をお招きした葬儀に参列する場合は、ご焼香時に数珠があるとよいでしょう。
- ハンカチ
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悲しくなってしまい、涙を流される方も多いです。そのため、ハンカチを用意しておくとよいです。忘れてしまう方も多いので、確認しておくようにしましょう。
参列時にもっていくと喜ばれるものは?
- 棺に添えるお花
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ペットをお見送りするときに淡い色のお花であれば、献花としてペットのそばに入れてあげられます。
色が濃いものは火葬したときにお骨にお花の色が付着してしまうことがあるため、よろしくありません。濃い赤や青などは控えるようにしましょう。 - ペット用のおもちゃ
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生前ペットが使用していたおもちゃを持参したり、新しく買ったものをお供え用に用意したりすると喜ばれます。ただし、棺に入れてあげることはできないので注意が必要です。
金属やゴム製のものは火葬時に棺に入れてしまうと燃焼できず、火葬炉に付着して故障の原因になります。また、火葬後のお骨に付着してしまう場合があり、基本的に棺に入れることはできません。 - お香・ろうそく
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お香やろうそくはご自宅やペット霊園などで使用することが多いため、持っていくと喜ばれやすいです。
ペットの旅立ちはある日突然起こるものです。とくにご自宅でお葬式をおこなう場合は、お香やろうそくなどの葬儀に必要なものをペットの飼い主の方が用意できていない場合があります。そのため、持っていくと喜ばれることも多いです。 - 生前の写真
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喪主の方が遺影として使用するために用意しますが、参列者の方がペットの映った写真を持っていくと喜ばれるかもしれません。ペットの思い出の詰まった写真を用意しましょう。
まとめ
ペット葬儀にはこれを着ていかなければならない、というようなドレスコードはないため、基本的には自分の考えに沿った服装をするのは問題ありません。喪服を着てお別れするのもよいですし、いつもペットと遊んでいたときに着ていたような私服で気軽に参加することももちろん問題ありません。
しかし、ご家族だけでの葬儀でない場合には、最低限のマナーを守ることが望ましいです。節度を持って葬儀に参列することを心がけましょう。
もし、大切なペットの葬儀に関してわからないことがあれば、その都度葬儀業者に質問し、疑問や不安を解消しておくことが大切です。葬儀はペットのためであると同時に、ご遺族のお気持ちを整理する大切な時間でもあります。
弊社は、ご遺族のお気持ちに寄り添い、大切なペットを最後まで丁寧にお見送りするお手伝いをさせていただきます。安心して任せられるペット葬儀業者をご紹介いたしますので、いつでもお気軽にご相談ください。